【開催案内】研究者の歩きかたセミナー 「大学発ジャーナルの DX に向けた連続セミナー」

本連続セミナーでは、ダイヤモンドオープンアクセス(OA)としての大学発ジャーナルの意義を再考し、またその持続可能性や評価の向上にむけ利用可能なオープンソースのツールについて 3 回に分けて学びます。

昨年、内閣府より「統合イノベーション戦略 2023」が示され、日本でも 2025 年度の公募分より公的資金による研究成果はオープンアクセスでの即時公開が求められることになりました。即時 OA 実現の手段として、世界では投稿料も購読料も必要としないダイヤモンドOA 出版が注目されています。紀要をはじめとした日本の大学や研究機関で刊行される多くのジャーナルは、まさにダイヤモンドOA 出版といえるでしょう。インパクトファクターの隆盛のもと近年存在感が薄らいでいた大学発ジャーナルが、疲弊しつつある商業的な学術出版の在り方に変革をもたらす存在として、今、見直されていると言えます。

第 1 回は、ダイヤモンド OA を巡る議論や動向について概観し、日本の大学発ジャーナルの意義を再確認します。

第 2 回目は、オープンソースのジャーナル管理システムであるOpen Journal Systems (OJS)の機能や導入方法、導入時の留意点等について紹介します。

第 3 回目は、OA ジャーナルの世界的なインデックスである Directory of Open Access Journals (DOAJ)の申請要件、審査プロセスについて紹介します。

第1回 「大学発ジャーナルはダイヤモンド! 「紀要」が世界の最先端」

日時:2024年5月30日 (木) 14:00-15:00
講師:前田 隼(北海道大学附属図書館)
司会:設樂成実(京都大学東南アジア地域研究研究所)
オンライン(Zoom)

第2回 「Open Journal Systems (OJS)の紹介:学術誌『RPG学研究』(JARPS)を例に」

日時:2024年6月27日(木) 15:00-16:00
講師:ビョーン=オーレ・カム(京都大学大学院文学研究科)
司会:北村由美(京都大学附属図書館研究開発室) オンライン(Zoom)

第3回 「Directory of Open Access Journals (DOAJ) の紹介:意義、申請要件、審査プロセスを中心に」

日時:2024年7月25日(木)  15:00-16:00
講師:設樂成実(京都大学東南アジア地域研究研究所)
司会:天野絵里子(京都大学学術研究展開センター)
オンライン(Zoom)

講師の紹介

前田 隼(北海道大学附属図書館)
北海道大学附属図書館職員(2015.4~現在)。国立情報学研究所 図書館連携・協力室
出向職員(2022.4-2024.3)。オープンアクセスを一歩引いて見守る北の図書館員。

ビョーン=オーレ・カム(京都大学文学研究科)
ハイデルベルク大学博士。京都大学・ハイデルベルク大学国際連携共同学位文化越境専攻専任講師。メディア利用論、ジェンダー論、社会的包摂と排除、最近は主に非デジタル・ロールプレイとシリアス・ゲーミングに研究関心がある。

設樂成実(京都大学東南アジア地域研究研究所)
京都大学東南アジア地域研究研究所編集室室長。DOAJアンバサダー。研究所の刊行する学術雑誌のマネージングエディターを担当する中で、非英語圏からの学術情報発信の在り方を考えている。


イベントの申し込みフォーム:https://forms.gle/wvC1nXxwaCUhyECY6

対象者:学内・学外問わずどなたでも(研究者、大学院生、職員、図書館リサーチアドミニストレータ―など)

共催:紀要編集者ネットワーク;京都大学図書館機構;京都大学学術研究展開センター(KURA);研究イノベーション学会大学経営研究懇談会

協力:オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)